アユの消費は引続き減少傾向にある。
平成16年度のアユ養殖
河川放流量は引続き減少(1,147トン;前年対比 △4.2%)となったが、養殖生産量(7,209㌧;前年比 3.6%増)は人工種苗導入増により増加した。しかし、河川放流市場の減少や冷凍アユ市場の減少、さらに中国産養殖アユの定着など問題点が多い年となった。
平成17年度、主産地での休廃業が加速
琵琶湖産種苗の歴史的な不良、市場価格の安値安定等により徳島・和歌山での休廃業続出で締めくくる年となった。市場出荷での事実上のオリンピック方式よる価格形成が採算悪化させている。すなわち、いち早く市場への出荷を行った業者(歩留まりの良い業者)が、その年の生産物価格を形成し、それに乗り遅れた業者(歩留まりの悪い業者)は、休廃業を迫られる状態にある。この状態を改善するには、季節感のある出荷を行うなど市場ニーズの再認識が必要と思われる。
河川放流においては、琵琶湖産種苗の不足から人工種苗や海産・湖産種苗シェアを伸ばした。また、人工種苗を生産する団体の有志による研究会の実施や岐阜県のある漁協が実施している放流魚の釣果低下対策として従来の解禁前での一括放流から分割放流へと方式を改め、改善効果出てきている。