
緑の微粒子「ZM飼料」
エビ類種苗生産では,、以前より珪藻飼料に代わる効果的な人工飼料の開発が望まれておりましたが、この度開発された「ZM飼料」は、従来の微粒子型配合飼料では困難とされていたゾエア期やミシス期の幼生ステージの変態を円滑に移行させ、水質環境を汚染することなく高い歩留りでポストラーバに導くことが実証されて、待望の飼料として誕生しました。
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■特徴
- ZM飼料は珪藻の代替飼料として開発されたエビ類幼生用の微粒子飼料です。
- ZM飼料はゾエア用とミシス用の二種類から成り、必須栄養素や免疫増強剤などを含有します。
- ZM飼料はエアレーションによって水中に均一に分散懸濁し、幼生に摂餌され易い形状を保持します。
- ZM飼料は水質汚染が少なく、アンモニアの増加を抑制します。
■使用方法
- 所定量のZM飼料をジューサーミキサーに秤取り、少量の水を加えて30秒間撹拌混合します。
- この混合液を適量の水でバケツに洗い込み、適当な濃度に希釈して飼育槽に撒布給餌します。
- 1〜2日間は飼育水に緑色の浮遊物が発生することがありますが、飼育の経過と共に消失するので問題ありません。なお、給餌はZ1が出現した時点で開始し、同時に飼育海水を1日/1〜2.5回転の割合で流水換水します。
- 給餌は1日6回、4時間おきに行います。給餌回数が少ない場合は個体の成長にバラツキを生じ、歩留まりも悪くなるので注意して下さい。
●ZM飼料の標準的な給餌プログラム●
幼生ステージ |
ZM飼料 |
アルテミア
(億) |
クルマエビ種苗用飼料 |
換水率 |
ゾエア用
(g×回数) |
ミシス用
(g×回数) |
給餌量
(g×回数) |
飼料 No. |
N1〜2 |
- |
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Z1 |
120×6 |
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流水換水
1〜2.5
回転/日 |
Z2 |
140×6 |
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Z2〜3 |
160×6 |
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Z3 |
80×6 |
80×6 |
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M1 |
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180×6 |
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M2 |
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200×6 |
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M3 |
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200×6 |
0.3 |
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P1 |
- |
200×6 |
0.4 |
17×6 |
No.1 |
P2 |
- |
200×6 |
0.5 |
20×6 |
No.1 |
P3 |
- |
- |
0.5 |
27×6 |
No.1 |
P4 |
- |
- |
0.5 |
33×6 |
No.1 |
P5 |
- |
- |
0.4 |
42×6 |
No.1 |
P6 |
- |
- |
0.3 |
50×6 |
No.2 |
P7 |
- |
- |
- |
59×6 |
No.2 |
P8 |
- |
- |
- |
67×6 |
No.2 |
P9 |
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- |
75×6 |
No.2 |
P10 |
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- |
84×6 |
No.2 |
※飼育推量100トン、収容尾数100万尾に対して標準的な給餌量の目安を示しました。
実際の給餌量は上表を参考にしてエビの状態や残餌の状況などを観察しながら調整します。
■一般成分値(%)
項目 |
ゾエア用 |
ミシス用 |
水分 |
10.1 |
10.3 |
粗蛋白質 |
49.8 |
48.0 |
粗脂肪 |
22.0 |
20.6 |
粗灰分 |
5.0 |
7.7 |
その他糖質類 |
13.1 |
13.4 |
使用上の注意
低温保存(5〜10℃)の条件下で、使用期限は未開封6ヶ月、開封後は1ヶ月以内です。